2020年6月3日水曜日

[静寂の森・恐怖編] ヒメボタル撮影日誌


森の中の一番ヒメボタルが多い谷

今年になって登場した場所。前回撮影を試みた時はまだ全然光っていなかったが、今は絶好調にヒメボタルが光っている。この場所で同じアングルしかもカメラ複数台で撮影してるので、山ほど撮った。だけど、バリエーションが欲しいので他の場所を探すが、ここ以上に光の安定感のある場所が見つからない。

よし、今夜から見つけるぞ。新たなアングル。探せばあるはずだ。と書きながらまた同じ地点にセットするかもしれないけれど。どこにどうセットするかはその日の気分。体力的な部分もあって、広範囲にカメラをセットすると夜通しカメラチェックのために山の中を歩き回るので、撮影後はヘロヘロになる。昨夜がそれだった。脚がパンパンにむくんでいる。

疲労困憊。疲労マックス。ジャンボマックス。


*************************************


さて、タイトルにつけた「静寂の森・恐怖編」

恐怖とあるけど、恐くもないし怖くもない。おそろしいだけ。前にも触れたが、真っ暗な静かな森のはずなのが、頭上の方向から絶えず音が聞こえてくる。パチパチといった無数の音。雨が降ってるでもない。後で判明するが、膨大な数の毛虫が森の木の葉っぱを食べる音なのである。

それに混じって、時々ポトッと落ちる音。そう。毛虫が落ちてくるのだ。なので帽子は必須。ある夜はカメラの上にいたし、家に帰ってカメラバッグから機材を撮り出そうとして開けると、でっかい毛虫が。「ゴンニジワ~」と鎮座してたことも。ゲロゲロである。「チワッ、チャオ~」な可愛げのある毛虫ではない。グロテスク系の気色悪い奴。そんなコがバッグを開けたら目に飛び込んできたのだ。真夜中なのに世界の隅々まで届くくらいに「ギャ~ッ」と叫んでしまった。その夜は私の叫び声で目覚めた方もいると思う。すまんかった。

毛虫お持ち帰り事件は一度だけではなく幾度も。時には家に帰って洗面台で手を洗おうと鏡に映った自分を見たら、着ていたTシャツの胸にワッペンよろしく、ピタリとくっついてたことも。洗面台でゲロを吐きそうになったが、頑張って耐えた。

一昨日の夜は、撮影中にスエットパンツの腰紐が出てる部分を触ったら、ゴムみたく妙に伸びるなあと引っ張った。するとマジックテープが剥がれるようにペリペリっとスエットパンツから剥がれ、全部剥がれた後手を離した。ポトリ。地面に落ちた。そう、それは腰紐ではなく毛虫であった。知らずにそれを手で引っ張ってたという事実。身の毛がよだつというのはこういう時に使う言葉である。

毛虫以外では昨日書いたように時々岩が落ちてくる。雨で地盤が緩み静寂の中に突然ゴロンゴロンガツンと降ってくる。でも毛虫よりかはまだ全然マシだ。

それから、昨夜は複数のイノシシがいた。一頭ならば襲われても勝てる自信はある。根拠無き自信だが、ただ何となく。でも複数でフォーメーション組まれて襲われたらヤバイ。手分けしてお前は手を押さえろ、お前は脚を押さえろ、俺は頭を殺る。と、こられると多勢に無勢である。そこで、私は大声で吠えた。谷にこだまするくらいに。すると、イノシシ達は一目散にブヒブヒ鳴きながら蜘蛛の子を散らすように逃げていった。作戦成功だ。これでイノシシたちにはどえりゃあコワイ存在だと植え付けた。これからはもう安心だ。今夜からは安心して撮影に専念出来る。但し毛虫を除いては。


本日のまとめ・・・森で最強の恐怖は毛虫

0 件のコメント:

コメントを投稿