2020年1月12日日曜日

[プロの写真家になるには]


写真を職業としたいと思ってる人は沢山いると思う。
そんな人は参考にして欲しい。

この世の中には写真が溢れかえっている。
そんな状況で写真でメシを食う。どんな方法があるのか。

・写真スタジオで働く
・プロの写真家に弟子入りする
・ブライダルカメラマンになる
・ストックフォトで稼ぐ
・写真を売り込む

おおざっぱに書くとこんな感じ。

それぞれについて細かく書くと・・・


●写真スタジオで働く
そのためにはまず芸大や写真学校で学んで卒業し、写真スタジオに就職しなければならない。順当にステップを踏む方法で堅実である。この世界は経験者を求めてる事が多く、なかなか就職するのも困難。そんな時には学校時代の先輩からのつてを頼るという方法もある。日本はコネ社会なので、交友関係を密にして入り込む。

スタジオに入り込めたとしよう。経験者でないので当然下働きばかりだ。昔はスタジオでは罵声と暴力が当たり前の世界であったが今は時代とともに減ったと聞く。そこで修行を積むと先輩格になりチーフになりクライアントと直接やり取り出来て、独立という道を辿る。商業写真なので何らしかの需要は担保されている。

但し不況のなので、求人募集は以前に比べ激減していると思われる。

●プロの写真家に弟子入りする
写真スタジオと似たようなものだが、著名なプロカメランの下で働く。アシスタントをしながらプロがやっていることを目で盗む。基本最初は下働き。写真とは関係の無い事をやらされる。つまり雑用ばかり。給料は出ないか手当程度。つまり食えない。ただ、何年かでも弟子にしてもらえれば、次のステップで「○○先生の事務所に在籍してました」という実績だけが手に入る。これをひとつの肩書きに加えて次の働き口を探すのである。

●ブライダルカメラマンになる
ハローワークの求人票で必ず目に付くのがこれ。結婚式場で結婚式を撮る。ポートレートが得意な人にお勧め。人物撮りが好きでチャンスを逃さなければ誰でも出来る。副業でやってる人も沢山いる。ストロボワークが必要だが、オートでも写真の出来が良ければオールオッケー。但し、前撮りでライティングを組んでの撮影は別。失敗が許されない仕事だが、フィルム時代に比べデジタルなのでカメラ2〜3台準備とダブルスロットルで回避出来る。

●ストックフォトで稼ぐ
今一番有名なところではピクスタであろうか。色々な面倒なステップを踏まずにど素人でも参入出来る。簡単な審査のみ。写真さえ良ければ契約成立。勘違いしてはいけないのはアート作品を売り込んではいけない。芸術性が評価されるわけではない。広告宣伝写真の素材として的確かが求められるので、いくら芸術的な作品であっても審査で落とされる。ただコツさえ掴めば先方にストックしてもらえる。問題はそこから。

写真を預けてもネットに自分の写真が公開されても選ばれなければ収入はゼロ。待ちの世界。すぐには売れないが素材写真のコツを掴んでコツコツとストック点数を増やしていけば徐々に売上げ報告が入る。

以前はハイアマチュアや食えないカメラマンの駆け込み寺だったのが、プロ(結構著名な写真家)も参入してクオリティーが上がってる。これからトライする人は淘汰されないように頑張って欲しい。

●写真を売り込む
私の場合がこれである。以前私は元々はデザイナー。次にプロカメラン相手のアドバイザー。写真はあくまで副業の位置づけ。であった。

ところがある日、友人の依頼で撮影した写真がひょんなことで出版社の目にとまり写真集が出版された。何を血迷ったか、それをきっかけに勢いでフリーの写真家となった。最初の内はとんとん拍子で順調。が、それも束の間。次第に仕事が減っていく。写真家として作家活動しかやらないつもりが、商業写真もこなしていった。それも次第に依頼が減っていく。

そこで、作品を持って上京し出版関係、カメラ関係を回って売り込みをかけた。電話をしてアポをとる。門前払いと思いきや大体が快く受けてくれた。面接後「後日また連絡します」となり結果待ち。後日返信があり結果8割採用となり、そこから忙しい日々が始まる。仕事が仕事を呼んで多忙の日々。

と書くと、メデタシメデタシの話であるが、数年前に両親の介護をきっかけに写真活動を全て休止した。すると一変。絶好調だったのが嘘のように真っ逆さま。仕事の依頼がパッタリ。これがフリーの世界だ。実に厳しい。けど、反面面白い。逆境も面白いハハハと笑い飛ばせるほどの気持ちの余裕が必要だ。ちなみに私の今は写真講師が主軸。


●まとめ
と言うことで、実力とやる気があれば写真のプロになるチャンスは幾らでもある。そのためには写真が上手いだけではダメ。営業力とバイタリティーがないとやっていけない。と付け加えておく。これからは紙媒体は見切ってデジタル絡みの仕事を目指すと良いだろう。


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追記・・・2020年現在、写真を取り巻く環境は非常に厳しい。

写真を委託販売して貰っている取引先のエージェントから届いた封筒。
源泉徴収票と書状。書状の中にあった文面を読む。

「超低価格や無料で写真を提供する格安販売サイトが台頭し、従来の価格で販売することは困難な状況となっております・・・云々」とのこと。

年を追うごとに売上げ減少。嗚呼、雀の涙にもならない。これが現実である。


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